蘇りの家シリーズ:ねこのいる家

建主は奥様とお嬢様です。
夫婦で建て替えを考えており、モデルハウス巡りをしていました。しかし思うものには巡り会えず、実現する前にご主人が他界。それから親娘で家づくりを再開しました。 
奥様は何もかも新しくしたい、建て替えたいと希望。理由は縦に細長い敷地にありました。玄関が道路に面していて、戸を開け放すと風は通るが、視線も奥に入ってきてしまうのです。お嬢様は、既存の吹抜け空間がとても気に入っており、どうにか残せないかと…。相反する希望を叶えることが課題でした。
リノベーションと建て替え案、両方を見てもらい、建て替えとなりました。お嬢様の希望は、建物の中に古材吹抜け空間そのものを再現するという方法で解決しました。家の奥まで視線が入ってしまう問題は、建物の中ほどに玄関を配置し、道路面に窓を設け通風を確保しました。
デザインは、古くからの街並みをて考え、正面切妻とし、外壁も辺りに多く見られる杉板としました。
さて、実はいつもいる「はなちゃん」はお隣の猫!。でも、奥様のことが大好き。やってきては膝の上でお昼寝したりご飯をもらったり、懐いています。工事中も猫監督として巡回をしてくれました。工事チェックだけでなく、建主・建築家・施工者を繋ぐ役目も果たしてくれていたのかもしれません。
所在:
新潟県上越地方
建築形式:
新築
竣工:
2018年
構造:
木造
延床面積:
144.63㎡(43.66坪)
種類:
親娘
テーマ:
記憶を残して新しく住む
建築家
埼玉県入間市
KAZUYA KURASHIMA
RABBITSON一級建築士事務所