海と緑とおいしい空気を求めて

東京のオフィスでバリバリ働いていた奥様に喘息の症状が出始めたのは住んでいた
  マンションのリフォームがきっかけだった。病院をまわった結果、シックハウス症群
  と判明。これを機会に東京を離れ、緑とおいしい空気を求めて移り住むことを決断。
 場所はご主人が趣味の釣りで毎週のように訪れていた房総の海の近く。大手不動産 
会社の永住型別荘分譲地。
 家づくりに当たっては新聞や雑誌などで情報を蒐集し、講習会や見学会に参加して、
自分達に合った建築設計者を見つける努力も惜しまなかった。その中で「家づくりの
会」を知り、私に設計を依頼してくださった。

 設計の基本は、奥様の喘息に配慮した「自然素材の家」。
家の象徴として山武杉丸太3本と丸窓を配置した。屋根は三州瓦、外壁はモノプラル。
室内は天井や床等は檜や青ヒバの無垢材、壁は漆喰と聚楽塗(和室)。キッチンは料
理人のご主人が、落ち着いたら地元の食材を使った料理を友人達にふるまいたい・・・
という思いから厨房機器の選定や配置、リビングダイニングの大テーブル(2.4m×1.2m 
天板の一部を外すと小さな囲炉裏が登場)や薪ストーブに細かな要望を出された。
 
 あっという間に築20年という思いだが、ご夫妻共、海釣りや庭造りを楽しみに、日々
健康に過ごされている。
所在:
千葉県夷隅郡御宿町
建築形式:
新築
竣工:
2002年
構造:
木造2階建て
延床面積:
132.84㎡(40.19坪)
種類:
夫婦
テーマ:
自然を楽しみながら健康に住む
建築家
KUNIKO KIKUCHI
テリトプラン